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それでも何かを感じ取ってくれたのか、「ありがとう」と一言嬉しそうに呟いた。
そのまま数分ほど、僕たちは菜の花に囲まれながら抱き合っていた。
ようやく、芭蕉さんの隣に来れたような気がした。
曽「…そろそろ行きましょう。
本来なら寄り道している時間なんてないんですから」
芭「え~?いいじゃん!もう少しまったりしてようよ」
ニヤニヤしながらだらしない顔を浮かべる師匠を、僕はいつものように断罪する。
曽「ニヤニヤするな!」
芭「アブラナ!!」
曽「ほら、早く来ないと置いて行きますよ」
芭「待って!置いてかんといてぇ~」
そして僕たちは、また旅路を急ぐ。
二人の間に出来た新たな関係に胸を踊らせながら。
芭「てゆーかてゆーか、曽良くんてそんなに私のこと好きだったんだ~
ムフフ」
曽「うるさいですね、前言撤回しますよ?」
芭「せんといて!
お願いだから!!」
(するわけないじゃないですか、バカジジィ)
END
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