菜の花畑にて

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芭「いったあい!!なにするの!?」 曽「何となく不快だったので」 芭「あ、あんまりどぅ…」 気も済んだところで、本題に入る。 曽「そんな事より、怪我はないんですか?」 こんなところで怪我をして、旅に支障が出てはたいへん迷惑だ。 芭「あ、うん!今君に殴られたとこ以外は……」 曽「何か言いました?」 芭「なんでもありません! …あ、いつまでも乗っかっててごめんね。今どくから」 僕の上からどこうとした芭蕉さんを、僕は後ろから抱きしめていた。 芭「え?……」 芭蕉さんはキョトンとしてしばし固まった後、恐る恐る僕に問いかけた。 芭「……あのう、曽良くん?これじゃ私どけないんだけど…」 曽「………」 芭「どうかしたの?」 そんなの僕が聞きたい。 なぜ自分がこんなことをしているのか、自分でもわからなかった。 ただ、今は芭蕉さんを離したくなかったのだ。
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