Ｈeart quake

Ⅳ

「でも画面とは結構違う、みんな」

僕がイザヤに視線を移すと、イザヤはまだジョシュアを見つめていた。

「画面でしか見えないことを言ってるんじゃないよ」

僕の心に並べ立てられた言葉を口に出さなくても、イザヤはそれを理解してくれる。

でもときどき、どうしてそこまでわかるの？、と心臓が冷えるくらい驚くこともある、今がちょうどそうだ。

イザヤの視線の先を、僕も追った。

ジョシュアの小さな横顔が何度も頷いていて―――ときどき、その唇から八重歯がのぞく、あの愛らしい笑顔が見えた。

問いかけられたら、一瞬にしてその笑顔を消して、考え込むように頭を捻る。

相手の言動に対して、ジョシュアはそのひとつひとつに異なった反応を返す。

他人に対して少し、丁寧すぎるほど丁寧な対応をするのは―――周囲の反感が怖いから、なんだろうか？

ひとりきりで国を渡ったジョシュアが、またひとりきりにならないための自己防衛？、それならなんて悲しすぎるんだろう。

そういった―――彼の内面の心理を読み解こうとしても―――なかなか深く追求できないところが、やっぱり非現実的な印象を作り出しているのかもしれない。