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俺は溜息をついて、ハルヒの方へ目をやった。
「やだ! 寝ちゃったじゃないの! どーしてもっと早く起こしてくれないのよ!バカ!」
俺せっかく起こしに来たのに、俺が悪いって言うのかよ。
「あーあ…もう、今からミーティング行くわよ!早く来なさい!」
さっきの可愛らしい寝顔はどこへやら。
不機嫌そうなハルヒの顔だけが俺の目に映ったと思ったら、急に腕を強く握られて、ハルヒに強引に引っ張られていた。
それから俺は、ハルヒによってミーティングでボロボロにされてしまった。
無防備に眠っていたハルヒは、もしかして夢か幻だったんだろうか? と思わされるくらい、毒舌を吐かれた。
寝言で俺の名前を呼んでいたことを告げたら、突然顔を赤くして、俺の腹をものすごい勢いで殴った。
不機嫌度もMAXに達した。
閉鎖空間ができないといいね。
うん。
それが照れているのか、寝言を聞かれたのが嫌でしょうがないのか寝顔を見られたのが嫌なのかは分からない。
こんなことなら、カメラで寝顔を撮っておけばよかった。
そんな願望も叶わず、今日の俺はついてない日として、一日の幕を閉じるのであった。完
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