序章 平和の終わり、惨劇の始まり

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~???視点~ 「くふふぅ~」 思わず口元が緩んでしまうけど、それも仕方無いと言えた。 なんせ、何もかもがあたしたちの思い通りに進んでいるからだ。 使い捨ての雑魚を使った陽動と撹乱。 勝った気で浮かれてるところを、わざと少ない人数で強襲する事で動ける騎龍を誘き出して、ドカーン! まんまと『アイツ』の策略に引っ掛かってくれちゃった♪ なんかイレギュラーがあったみたいだけど、あたしの能力の前では無駄無駄。 『アイツ』──第二位は何を考えてるかよくわからないとこが多いけど、あたしの役に立つならどうだって良いや。 もう騎龍たちのは奪っちゃったしぃ、早く欲しいなぁ…… 「龍使い、ランドウタツヤかぁ。 くっふふっふふぅ~、早く欲しい、早く欲しいなぁ~」 わざと伝令兵を逃がしてあげたんだしぃ、気づいてはいるよねぇ? 「クッ、ハァッ、ハァッ」 「くふふぅ、アナタはまだ諦めないのぉ?」 あたしは荒い息づかいでこっちを睨む黒い影……超A級危険因子の一つ、【終焉の死神】を見た。 【死神】は身を裂くような殺気に満ちた眼光をしているけど、今のあたしからすれば手負いの獣でしかない。
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