卒業

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「おいおい、王立の魔法学園でそんなこと許されていいのかよ」 「勘違いしないで。私は大分前から既に入学が決まってるわ。家庭の事情でね」 ホントにこいつ何者だ? 「だから早く答えなさい。あんたは何者なの?その歳で上級魔法を詠唱破棄できるなんて普通じゃありえないわ」 「あいにく普通じゃないもんで。こちらも家庭の事情でね」 家庭ってか親父だな、うん。 「それがおかしいのよ。その様子じゃ知らないんだろうけど私はこれでも一応貴族なの。あんたみたいなやつがいる一族は知らないわ」 「当たり前だろ、俺貴族じゃねぇもん」 「だったら何者なのよ!?」 あぁ、こいつめんどくさい。 「“トランスファー”」 「なっ、ちょっと!待ちなさ―― 転移魔法でアジトに逃げてやりました。
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