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分隊員達は南坂原方面への道をバリケード、コーンとトラックで閉鎖し簡易検問を設置した。
都心へ向かう車両は多く、運転手達は珍しげに横目で見ると通過していく。
しかし南坂原方面からは一向に車両は来ない。暴動の影響だろうか。
時折、南坂原方面に向かう車両が来るが、北沢が運転手に封鎖の主旨を伝えると引き返していく。
利弥もバリケードの前で弾倉のない89式小銃を手にしながら佇む。
今日一日はこれで終わってしまうのか、等とどうでもいい事を考えていた。
「おい三橋、最近事件とか多くね?」
余程退屈なのか国井が話し掛ける。
「う、うん」
吃りながらもそう答えた。
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