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「危ない!避けろ!」
北沢の怒鳴り声が響き、隊員は道路脇にダイブした。
その直後に腹に響く鈍い音が轟いた。鉄と鉄がぶつかり合い、ガラスが割れる音だ。
利弥はゆっくりとその音源の方向に首を動かす。
そこには先程のワゴン車が道路を塞ぐトラックの荷台に衝突していた。
ワゴン車のフロントは原型を留めておらず、ガラスは血塗れだ。生存は絶望的だろう。
「大丈夫か!?」
「どこに連絡だ?本部?警察?救急?」
「バカ、全部だよ!」
「またマスコミに騒がれるなぁ……」
隊員達はざわめきながら事故車周辺に集まる。利弥も例外ではなかった。
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