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怪我人の顔色は酷く悪く。目が血走っている。頬の肉がえぐり取られたかのように無くなっている。
身体の傷も目を当てられないような酷さだ。
服はズタズタに破け、その隙間から肉が顔を覗かせている。
肩からは骨が露出し、普通は死んでいてもおかしくない怪我だ。
その奥では運転手を助け出そうと懸命な救出活動が行われている。救出活動中の隊員達はこの異変を知る由もないだろう。
「今から治療しますから座ってください」
北沢がそう促した時だった。
突如怪我人は北沢に飛び掛かった。
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