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「痛っ!止めろ!」
怪我人は北沢を押し倒し、首元に顔を埋めている。さらにそこから血が吹き出ている。
周りの隊員は何が起きているのか気づいた。
怪我人は北沢の首に噛み付き、肉を喰い契っていたのだった。
「だれが、ゴイツをッ……」
北沢がそう声を漏らし一人の隊員が怪我人を羽交い締めにする。隊員は力ずくで引っ張るが離れようとしない。
「クソ、コイツ何て力だ!三橋、国井!お前ら見てねぇで手伝え!」
利弥と国井が加勢に入り、三人で何とか男を引き剥がす。
隊員は男を後ろ手にビニールの簡易手錠で拘束し蹴り倒した。
「コイツ、俺の手を噛みやがった」
隊員はそう言って二人に傷口を見せる。
小指の付け根の肉が喰い契られていた。
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