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『……繰り返す……総……運動場へ集合せよ』
そんな五月蝿い放送により陸上自衛官である三橋 利弥(ミハシ トシヤ)は目を覚ました。
「うるせえなぁ……」
「まだまだじゃん……」
同室の隊員達も苦言を吐きながら目を覚ました。
利弥はデジタル時計を見るがまだ四時過ぎであった。起床ラッパが鳴るまでまだ二時間近くあるはずだ。
誰かが部屋の明かりを点けると、目に光が眩しく突き刺さる。
利弥は飛び起きると急いでジャージを脱ぎ、ロッカーから迷彩服を取り出した。
まだ頭が状況を把握していないが無意識のまま袖を通す。
ズボンを履き、ブーツの靴紐を締めると携帯電話をカーゴポケットに押し込む。
最後に爪先の感触を確かめ、壁に掛けられているヘルメットを手に取った。
利弥が部屋を見渡すが、他の隊員達はまだ着替えていた。
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