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トラックは警衛所を抜けて街へと出る。
辺りは住宅街で坂原市でも北側なので南坂原まではあと30分位は掛かるだろう。
「そう言えば、浅野の奴が昨日の夕方襲われたらしいぜ」
井上が真剣そうに言った。
「あんな筋肉野郎襲うとかホモかよ?度胸あるな」
国井は笑いながらそう言った。相変わらず二人だけで盛り上がっている。
「違え。今流行りの通り魔だってよ。太股噛み付かれたらしい」
「怖いな。俺も気を付けないとな」
「お前襲う奴なんて居ねえよ」
利弥は段々と瞼が重くなり、必死に堪えるが目を綴じた。
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