死者の夜明け

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「三橋、起きろ」 ヘルメットを揺さ振られ利弥は目を覚ました。 「着くぞ」と国井が言った直後にトラックが十字路で停車した。 まだ交通量はさほど多くない。バリケードを設営するなら今のうちだ。 「よし、全員降りろ。バリケードで道路を封鎖するんだ」 北沢が荷台から降り、利弥達も彼に続き飛び降りる。最後に降りる隊員達はバリケードをトラックから降ろす。 「あっ」 利弥がふと南坂原方面を見た。 街中から黒煙が昇り、朝焼けを真っ黒に汚していた。 上空にはヘリコプターが飛び、耳を澄ませばサイレンが微かに聞こえる。 トラックから降りた他の隊員達もその光景を見て言葉を失っている。
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