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. 今日は朝市があるから早く来いって、言われてるのを完全に忘れてた。 「ハァ、ハァ」 やばい。もう始まってる。 それに、もうかなりの人が来てる。 早く行くなら『鳥』。だけどここじゃ駄目だ。 せめて路地に入れば… 急いで近くの人見のつかないところに行く。 素早く「sparrow」と唱えスズメに変わる。 朝市に来ている人達の頭上を猛スピードで飛んでいき、店の露店が見えたところで裏口に周る。 変身を解き店の中で親方に挨拶する。 「おはようございます」 早く露店で売り子をしなければ。 ここが一番稼げるんだから。 「おい、ラルゴ!謝罪の一つもなしか?」 ええ、そう来るだろうと思ってましたよ。 「すみませんでした」 「謝る暇があるなら働け!」 なら謝らせないで下さいよ。とは言わない。 露店に出ると【世界】の外からの付き合いで、幼馴染みのラルゴが売り子をしている。 「急ぐのはいいが飛んで来るなら建物の上にしろよ。それが嫌なら早く起きろ」 「ごめんごめん。で、客は?」 「さっき二人組のが杖を一本買った。今日はまだそれだけだ」
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