寂しい

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……………暗い…………… 真っ暗で………右も左も 前も後ろも……上も下も 何もかも黒く染めたように そこは真っ暗だった。 僕はその真っ暗な世界にいた すると小さな光と共に女の子 が現れた。女の子の髪の毛は 前髪が少し長くて後ろ髪も 同じように長くて………… 女の子は泣いていた。 しゃがんで、時々、目を擦り 涙をポロポロと流していた その涙が暗闇の中で ……ポタッ………ポタッ…… と、とても小さな音を立てる 女の子は真っ白なワンピース を着ていた。 僕は少しずつ近付いて女の子 と同じように、しゃがんだ 僕は「ねぇ…」と話しかけた 「………」女の子は黙っていた 僕は「何で泣いてるの?」 って聞いた。すると女の子は 「………ぅぅ………グズッ……独りぼっち……だから」 「私は………友達がいない」 そう言ってまた泣き始める 僕は、女の子の手を掴んだ ぎゅっと握り 「大丈夫!僕がついてる」 そして僕は、女の子の手を 掴んだまま走り出した。 僕は、女の子に 「ここから出よう!ここから出て友達を、たくさん作ろう!」 といった。だけど女の子は 答えない…………… いつの間にか掴んだ手の 感覚がなくなっていた。 気が付いて後ろを振り向く 女の子はいつの間にか、 いなくなっていた。 そして上の方から光が 見えてくる。僕は思った。  もう、朝か……
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