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雹土が僕の制服の袖を引っ張る
｢何、ボーっとしてんだよ！逃げるぞ篥夜！｣
｢うん、分かってる、分かってる…けど……｣
体が……動かないんだ！
すると目の前にいるオオカミは
大きく口を開けて
今でも、食うぞ！と
言わんばかりに
僕の体を引き裂く……
その瞬間、僕は両手を
前に押し出して
目を、つむった……
バキバキｯ……ミチチチ
という変な音と共に数秒
、沈黙が…続いた。
………………………………
そして雹土が声を出す。
｢……ったく。ｶﾞﾊｯ……世話の焼ける、親友だな……｣
ぼくが………目を……あける
目の前に左肩からお腹の
辺りまで喰いちぎられた
雹土がいた。
血は、ボトボト、垂れて
体の中は、赤黒く、臓器と
折れた骨が、くっきり見えた
そして、僕の着ている
制服に、べっとりと赤い血が
｢う、うわあああああぁぁぁぁぁ！！！｣
僕は…普通じゃ…いられない
僕は叫び声を上げた。
すると、バタリと倒れる
雹土と共に僕も暗闇の
中で…………倒れた。
そして……意識が、だんだん
遠くなる………遠くな……て
僕は、………………………！
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