一章:Good friends

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時期は8月半ば その日の朝の気温は28℃、カラッと晴れた日でむし暑く、蝉の声がうるさい真夏日。 彼はその暑さとうるささで目が覚めた。 時計を見て少しため息をつく。 “まだ10時かよ……” 彼の名前は吉田勇士。 高校二年生の勇士は現在夏休みだ。 昨日はゲームをしていて夜遅かったせいか寝不足気味な様子。 「暑ッちぃ……」 勇士の部屋にはエアコンが無い、そのおかげで汗だくだ。 勇士はケータイを手に取り部屋を出て階段を駆け降り一階の居間へ行くとすぐにエアコンと扇風機のスイッチを入れた。 そしてしばらく涼んだ後ケータイのメールをチェックしはじめた。 『受信1件』 送信者:シン 本文 話があるから墓の公園にショーゴと10時に集合な! メールは九時ちょっと前きていた。 “コイツ朝早ぇーな……” そんな事を思いながらゴロゴロしていると ‘ヴヴヴヴ………’ ケータイのバイブが鳴っている。 『着信:シン』 勇士は電話に出た。 「ユーシぃ~…10時ってメール送ったろ?」 「ワリィ!今起きた!!てかお前朝早ぇーよ」 「うっせッ!今からでいいから来いよ? こっちゃ暑くてたまんねーんだからよぉ~…… てかショーゴも寝てんの?」 「ん~…多分寝てるわ、起こしてからすぐ行くから」 「ハイハイ早くなぁ~」 「ハイよ」 “正直眠ぃ……” しかしあまり待たせるとうるさい。 そういう奴だ。 シンは待つと言ったらそこでずっと待ってるし、待たせ過ぎるとうざいぐらい電話がかかってくる。 仕方なく勇士は腰を上げ、二階へ上がって行った。
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