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「あ、しゅう子お昼食べに行こうぜー。」
「っ…ごめん、あたし今日仁と食べるから!」
「っおい、しゅう子!…行っちゃった。」
「…あれ?今日しゅう子いないの?」
「仁と食べるって、さっき行っちゃった…。」
「…………はぁ、しゅう子の奴。」
「え、健何か知ってんの?」
「…いや、何にも。」
しゅう子に初めてお昼の誘いを断られた。
いつもは一緒に食べてたのに…何か、嫌われるような事したかなぁ。
「だまさんっ!」
「あ、向井……。」
「あたしも一緒に食べて良いですか?」
「あれ…菅は?」
「菅さんは今日畑中さんが来てるので…、」
「そっか…、じゃあ寂しいよな。良いぞ?」
「やったぁ♪」
「……………。」
「…だまさん、」
「んぅ?」
「今日の放課後…暇ですか?」
「あ~……まぁ、」
「あの、あたし分かんない所があって…教えてもらっても良いですか?」
「俺頭悪ぃぞ?俺より担任の方が…………、」
「…尾形先生から何を学べと?」
「まぁ…尾形先生、体育だけしか出来ないからねぇ。」
尾形先生というのは、向井のクラスの担任でサッカー馬鹿。
生徒にナメられまくりの、馬鹿で素直な先生。
「あたしあの先生嫌いなんです。」
「悪い人には見えねーぞ?」
「あーゆー暑苦しい先生嫌いなんです。」
「……智、そろそろ教室戻ろう。」
「あ、そんな時間?分かった。じゃあ向井、待ってるね。」
「はい!…じゃあ、放課後に。」
「うん。」
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