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「あ、文ちゃんっ!!」
「みのちゃん…、どうしたの?」
「あ、のねっ、ここがね、届かないのっ、」
教室に帰るとみのちゃんが黒板の上の方が届かないらしく、ぴょんぴょん跳ねていた。(可愛い)
「…みのちゃん相変わらずちっちゃいね。」
「そう思うなら文ちゃん手伝ってよ!」
「はいはい、貸して?」
みのちゃんから黒板消しを受け取って黒板を消す。
こーゆー時、この長身が意外と役に立つ。
「文ちゃんありがとう!」
「そういえばみのちゃんって今日日直?」
「ううん、中村手伝ってやってた。」
「パシられたの?」
「そんなんじゃないよ!だって、日直だと中村と遊べないから。」
「本当、みのちゃんってば中村の事好きだねー。」
「そりゃあ、小学生の時から一緒だもん。」
あー……恋愛感情としてではないんだ。
ずっと好きなんだと思ってたから、意外かも。
「だってほら、もともと中村には江崎がいるでしょ?」
「あーねぇ、っていうか中村ってまだ告白してなかったの?」
「勇気が無いんだって、あの人気者に手を出すのは。」
ほら、と言って指さしたのは男女共に仲良く話してる江崎と遠くの方でその光景を眺めてる中村の姿。
…中村、もっと頑張りなよ。
「じゃああたし中村が可哀想だから行ってくるね?」
「行ってらっしゃーい。」
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