盤/上/1

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「あんた、みのちゃんと中村の事嫌いなの?」 「別に…今とかは良いけど授業中やられると迷惑なだけ。」 「じゃあ何で睨んでんの?」 「……………。」 ああそう、黙秘ですか? 西島、最後まであたしの事を馬鹿にして終わるのね。 「ほんっと嫌い、西島。」 「俺も文田の事嫌いだから。」 「(……5番。)」 廊下側の一番後ろ。 …あの場所、意外と寒いんだけどな。 「西島何番?」 「俺は35番。」 「やった離れた。」 「文田5番なんだ…じゃあ太一の後ろだね。」 「え、?」 「太一、4番だったって。」 太一の方を見ると太一は4番と書かれた紙を持っていた。 うわ、マジかよ…。 「文ちゃん!何番だった?」 「あたし5番……。」 「そっかぁ、あたし文ちゃんとも離れちゃった…。」 「え、みのちゃん何番だったの?」 「あたし?あたし30番!」 「「はぁっ!!?」」 あたしと西島の声がハモった。 何こいつ、何で西島までびっくりしてんのよ。 「みのちゃん可哀想、西島の隣なんて恐怖だよねー?」 「え?あ、いや、そんな!」 「……………。」 西島は放心状態でみのちゃんを見てる。 あーもう、西島が見てるからみのちゃん困ってんじゃん。 「取りあえず、みのちゃん机動かして来たら?」 「う、うん……っ。」 「……………。」 「西島マジ見過ぎ。」 「…んな訳ないよ。」 「何、みのちゃん好きなの?」 「それは絶対無い。」 「マジ可哀想、みのちゃん。」 .
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