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「…あ、文田。」
「何、」
「後ろだったんだね。」
「まぁ、ね。」
「これからよろしくね、文田。」
「ん……。」
何か、気まずい。
気まずい雰囲気作ったの太一のクセに、何であたしまで気まずくなんなくちゃいけないのよ。
「…………はぁ。」
本当、面倒臭い。
「文田さん、俺と付き合って下さい!!」
…今日は何でこんなに面倒臭い日なんだろう。
「いや、あの……その前に君誰?」
「1年の佐藤洋平です!入学式の時、一目惚れしました!」
「入学式って言われても…あたし何にもしてないし。」
「文田さんの笑顔を見た瞬間ビビッと来たんです!お願いします、付き合って下さい!」
一日で2人も告白されるの、人生で初めて。(いや、だけど太一のは絶対に違う。)
だけど、困ったなぁ……。
「あたし、洋平君、だっけ?話した事無いじゃない。」
「っじゃあ、じゃあ友達からでも!」
「ま、まぁ……友達だったら、」
「文田ぁー、一緒に帰ろうよー。」
ガララッ、と部室(囲碁・将棋部ね。)の扉が開いたと思ったら太一が立っていた。
うわ、マジで面倒臭い事になったんだけど…。
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