プロローグ

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キミを見ればいつも下を向いていた。 いつも何かに怯えていた。 誰ともしゃべらないキミ。 周囲の様子ばかり伺っている。 俺にはその光景が不思議で仕方なかった。 そして少しずつキミのことが気になり始めたんだ。 キミの笑った顔が見たい。 キミの喜んだ顔が見たい。 キミの照れた顔が見たい。 キミの困った顔が見たい。 キミの怒った顔が見たい。 キミの泣いた顔が見たい。 キミの悲しんだ顔が見たい。 キミの―――…すべてが見たい。 友達がいないなら俺がなってあげる。 相談したいことがあるなら俺にして。 俺だけにワガママを言って。 俺が全てを受け入れるから。 だから、 我慢しないで。 俺だけを頼って。 俺が騎士(ナイト)になってキミを守るよ。 ねぇ、 俺にキミを守らせて?
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