プロローグ

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「ヤバいって、何でヤバいんすか?」 保健室には来馴れているので、この先生とは仲がいい。 だから俺は特別敬語ってワケじゃないんだ。 「……このクスリはね」 先生は少し間を開けて、溜めてから言った。 「私のオジサンからもらったクスリで……あ、オジサンって研究者なのよ。それでね、研究の結果、出来たクスリがこれ」 「クスリの……効果は?」 研究者ってあたりを聞いてから、なんでかな……そこはかとなく嫌な予感が。 「飲んだ2人の人間を繋ぐクスリ。繋ぐって言っても実際に糸で……って感じじゃなくてね 1メートル以上離れることが出来なくなるの」 「もし1メートル以上離れたらどうなるんすか?」 「ん~、聞きたい?」 そりゃ、もちろん! 俺はブンブンと首を縦に振る。
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