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「ねぇ、お菓子も良いけどお昼にしようよ。
私お弁当作って来たんだ。」
荷物から、数個の籠を取り出した。
「今日朝早く起きてあなたの分も作ったんだよ。
口にあうと良いんだけどな。」
籠を開けると同時に美味しそうな匂いが辺りにただよう。
中には、朝作っていたおにぎりを主食として、
漬け物や胡麻和えした春菊などの野菜系統などが入っている。
「おぉ!いただきます!」
男は、海苔が巻かれたおにぎりにかぶりつく。
「どうかな?
お肉を入れたかったから、中に焼いた山女魚の身を入れたんだけど美味しい?」
マジメな顔で尋ねるうどんげ。
「もちろんだよ。
山女魚の身が多めに入ってるから、食べ応えもあるしね。
それに、うどんげの料理はいつも美味よ。」
男が口に含んだおにぎりを飲み込んで、言う。
「良かったぁ。
それじゃあ、一緒に食べよっ。」
男の返答に安心したのだろう。
笑顔になったうどんげが海苔の巻かれていないおにぎりを両手で持ち、口に入れる。
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