ニアミス

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「行くって、どこに?」 ゴソゴソと布団から這い出し、着替えながら、アスマに聞いた 「おめぇ~マジ忘れてるな…」 カカシが予定を忘れるのはいつもの事だ 「今日は、ジジィん所に来いって言われただろーが…」 (あ~そうだった…面倒臭いなぁ~) ボンヤリしていたカカシが行き成りアスマに詰め寄った 「今日、ジジィん所に行くのは、俺達だけか!?」 「あのなぁ~、本来行くのは、お前と前の担当だったろ~がぁっ!俺はお前がどうせ、忘れるか遅れるかするから、ジジィから必ず連れて来る様に押し付けられたんだよっ!!」 (じゃあ、あの中忍も来るって事かぁ~、あー昨日みたいになったら、どーしよー) 子供の件でも、気が重たいのに、またもや問題発生で、里を抜けたいとまで思った (腹括るしかないか…) しぶしぶ支度を整え、二人は火影の元へ参じた 執務室からは火影ともう一人別の気配がする (あれ? この気配は…) 知った気配が部屋に居るのを不思議に思いながら、カカシはノックした 「入れ」 火影の低く、落ち着いた声が響いた 「失礼します…」 (あっ!やっぱり…) 部屋にいた人物が思った通りの者だった 「紅、何してんの?」 確か今日は自分と元担任だけの筈「じゃあ、俺は役目を終えたんで帰るぜ」 アスマが、片手を上げ、部屋から出ようとした時 「お前もついでじゃ、残っておけ…」 (面倒臭せぇー) 流石のアスマも里長に逆らう事は出来ず、渋々残った 一人面子が足りないので、目線だけで部屋に気配を配るカカシに 「前担任は何かトラブルがあって、今日は来る事が出来ないらしいわよ」 見透かされた様に、クスリと鼻先で笑いながら紅は言った (顔に出てたのかな? 忍失格だね、つくづく最近は情けないねー…) 上忍三人が火影からの話しは、やはり『器』がらみだった 直接の担当のカカシは無論の事、同じ卒業生を担当する二人にも、話しをしときたかったのだ 「もう一人、ガイにも声を掛けたのじゃが、生憎奴は任務に出てての…」 三人は本気で (ラッキー!!) 喜んだ ガイ… 『マイト ガイ』 これまた、木の葉の里が誇る上忍の一人だ 体術を得意とし、今は前期卒業した生徒を受け持っている 悪い奴ではないのだが、とにかく濃い 熱血過ぎて、暑苦しい ガイは、何故かカカシをライバル視していて何かにつけて勝負を挑んでくる 現在はガイの勝ち越しだが、カカシが真面目に勝負した事はまず無かった
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