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接近(4/8)
「…カ…カカシ…カカシ!!!」
「え!?何!?」
紅に呼ばれ、ようやく現実に戻ってきたカカシに
「あんた、この前から何か変よ?」
「こいつが変なのはいつもの事だろ?」
「うっさい髭!!」
ここは上忍専用のサロン
大体このメンバーと特別上忍の何人かが暇な時いる
「今日はアスマと紅は任務は?」
「カカシあんた何も聞いてなかったのね…」
「何が?」
「今日は合格した卒業生たちが集まる日だから、私達は束の間の休息でしょっ!」
「だからお前もここでボケーッとしてるんだろーが…」
任務があっても時間通りに行った試しがないカカシは、休みだから居る訳では無かった
この前…そうあの日、イルカに会ってからだ
前日に会った時は、ろくに顔も見て無かったので、あの少年だと気が付かなかったが、手をとった時の衝撃は運命的なモノを感じた
(やっぱり記憶は消えてたな……何もしなかったら俺の事覚えていてくれただろうか…)
自分がした事だったとは言え、心の中は寂しさでいっぱいだった
「…くか?」
「え!?」
「いい加減にしろよなぁー。飲み行くかと聞いたんだ!」
「あー…止めとく。朝起きれんから」
「あら?真面目に先生するのね?」
「先生だからねっ!!」
無理に笑顔を作ってその場を離れた
最近カカシには日課にしている事がある
どんな事があっても、イルカの家に行く事だ
とは言え、ドアをノックした事は一度もない
まぁ平たく言えば、ストーカーだ
(今日はもう帰ったかな?)
家に着いたが明かりは付いていなかった
イルカの家に灯った明かりを見るだけでカカシの心は暖かくなる
(今日はいつもより遅いなぁ~。どこか寄ったのかなぁ~?)
しばらく待ってみたもののイルカの気配は全くしない
(あ~ぁ、つまんないなぁ~アスマ達まだ飲んでるかな?)
暇潰しをして、もう一度来てみようと、いつも飲みに行く所に向かってみた
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