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確かにイルカはカカシに友情とは違う好意を抱いてはいた
だがカカシ程の上忍がしがない万年中忍に色恋を抱くとは微塵にも思っていなかった
パニックになってカカシの腕の中で暴れるイルカに拘束の手は緩めず
「ずっとずっとアナタが好きでした……もう少しゆっくりアナタの気持ちをこちらに向かせようと思っていたんだけど…ゴメンね…限界っぽい…」
耳に熱い吐息混じりの告白はイルカの心臓が止まってしまうんじゃないかとまで締めつけた
「オレはっ…!」
イルカが言いかけた言葉を怖くて聞けないカカシは咄嗟にその唇を塞いだ
さっきのキスとは比べられない濃厚さにイルカは立っている事すら出来なくなっていた
(お願い、オレを拒まないでイルカ先生)
愛おし過ぎて気が狂いそうだった
優しくしたいのに体は言うことを聞いてくれない
角度を変え貪るイルカの唇は甘い媚薬の様だ
息をする為開けた隙間からカカシの舌は歯の裏をなぞりイルカの舌を絡めとる
イルカの口元からは、もうどちらのが解らない唾液が銀の軌跡を作り襟元の色を変えている
「カ…カシ…せんせぇ…」
イルカは酸欠のせいか潤んだ瞳てカカシを見上げた
今日はキスで止めておこうとしたカカシだったがそんなイルカを見て頭の奥でプツリと何がの音が聞こえた
「イルカ先生、ヤラシーね、誘ってるみたい…」
カカシが言ってる言葉が理解出来ないほどイルカの思考はすでに手放されていた
只、イルカが思った事はあの冷静なカカシが自分の体に欲情し頬を紅潮させ荒々しい息遣いで自分を求めてくれる事の嬉しさと愛おしさでいっぱいだった
(カカシ先生に求められたい…カカシ先生の愛情を自分だけのモノにしたい…)
自分の中に目覚めた初めての独占欲にイルカは戸惑った
いつの間にか、そこまて好きだったカカシの事
今日、家に誘ったのもイルカが自分で気づかない所でこうなる事を望んでいたのではと
何時の間にかイルカのジャケットは床に落ち、アンダーの裾からカカシの手が滑り込んでいた
イルカより低い体温のヒヤリとしたカカシの手が脇腹をなぞり鍛えられた筋肉に沿ってなぞり上げる
「ヒァッ!…ふっ…ぅ…」
この年になってイルカには睦言の経験が無いに等しかった
ましてや男相手など
戦地で伽の相手をした仲間の話し等は聞いた事があるが、火影のお気に入りのイルカに手を出そうなどと無謀なモノはまず居なかった
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