117人が本棚に入れています
本棚に追加
/73ページ
待機所を後にしたカカシはイルカの元にイソイソと足を運ぶ
「イルカせんせ~い❤」
イルカに告白をしてからのカカシはストレートにイルカへの愛情表現をあらかさまにしていた
「カカシ先生!」
「今から受付ですか?」
本当はイルカのシフトは全て網羅済みだ
アカデミーから受付までの移動時間が一番邪魔の入りにくいタイミングだった
「はい。あっ!でも今日は同僚が前に代わってあげたシフトの代わりに入るので、そいつが来たら終わりなんですけど…」
鼻のキズをポリポリ掻きながらほんのり頬を染めて目を逸らした
(やっぱり確信していいよねー。イルカ先生可愛いなぁ~)
「じゃあ、今日は久しぶりに行きますか?」
と、猪口を煽る格好をした
「はいっ!」
「あっ!そーいえば、この前の任務で大名から美味しいお酒を貰ったんでした……今日はうちに来ますか?」
まったく下心のない訳では無いが、外より口布を外せる場所の方が楽なのだ
それに外した時のイルカの態度がまた可愛いくてたまらなかった
(この顔に産んでくれた親に感謝?)
料亭の個室でもいいのだがイルカが恐縮しまくりで可哀想だった
(警戒されるかなぁ?)
断れる可能性が高いのでドキドキしながら返事を待っていると
イルカが、ガッ!とお辞儀をして
「じゃあ、オレが肴を用意して行きますので後程!!」
と、上忍真っ青のスピードで受付に行ってしまった
だがカカシには項まで真っ赤にして走って行くのが見てとれてしまった
フラフラと廊下の壁にもたれ掛かり
「イルカ先生、そりゃ反則ですよ…」
と、湯気がでるんじゃないかとばかりに真っ赤になっているカカシだった
*******
イルカは受付に走って行く間、一大決心をしていた
(今日、カカシ先生にちゃんと返事をしよう!)
本当は次の日にでも返事をしようと思っていたのだが何かしらの邪魔が入り出来なかった
公衆の面前で出来る程の度胸はないので二人きりになるタイミングを待っていた
(今日こそは…)
最初のコメントを投稿しよう!