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カタン…
イルカが椅子を引く音がした
暫くしてもイルカは何も言わない
(もしかしてオレの早とちり?断る口実考えてるのかなぁ~)
カカシの頭の中はマイナス思考一色だ
返事を諦めかけたとたん
ギュッ!!
カカシの背後から覆い被さる様にイルカが抱きついた
「オレ…は…今日…カカシ先生に…返事をするつもりで火影様の用事も…断り…ました」
アンダーの上からでも背中越しにイルカの早鐘の鼓動を感じられる
「カカシ先生に好きだと言われた時…凄く嬉しかった」
「オレもカカシ先生が……き…で…す」
「聞こえなかった…もう一度言って…ね?」
「~~~~ぅ!!」
「カカシ先生が好きですっ!!!」
火が出るんじゃないか位真っ赤なイルカ
「…………」
「…カカシ先生?」
何も言わないカカシにイルカが横から覗き込んだ
「うわぁ!」
一瞬の内に天井と床が逆転していた
「っ……ふぅ…うっ…ぁ…」
イルカの唇は吐く息さえも惜しむ様カカシの唇に塞がれた
間の前に広がる銀色の空間
「ごめんね…イルカ先生…オレ余裕ない…かも…」
カカシにとってイルカの唇は極上の媚薬、一旦含んだら留まる事を忘れる
カカシの透ける銀髪の隙間からチラチラと蛍光灯の光を垣間見ながらイルカは瞼を閉じた
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