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「…………悪いがこの作品において実の姉はアウトなんだ。ちなみに作者も『実の姉に萌えるとかファンタジーだろ』と言っているしね。」
「そうなんですか?」
「実際に姉がいる人から見れば、姉萌えは理解し難いのだよ。妹萌えもそうだね。」
その会話に効果があったのか、鈴鹿は寂しそうに去っていった。無音と妖夢は安堵の溜め息を吐いた。
「大丈夫だったみたいですね。」
「そのようだね……さて、ではゲーム作りの続きを……なっ!?」
それは、悲惨な光景だった。無音のパソコンは大量の五寸釘で穴だらけにされていたのだ。間違いなく鈴鹿の仕業だった。
そして間違いなく、中のデータも駄目になってしまった。それを復旧させるなんて事は出来ない。
「わ、私の……私の努力の結晶が……は、ははは、これは、夢だ。そうだよ、これは出来の悪い悪夢さ……」
無音が焦点の合っていない目でパソコンの画面を見ていた。だがそこには何も表示される事はなかった。
無音の悲痛な叫びが、白玉桜に響いた。
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