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そしてその服は首から足首までの長いコートを纏っていた。
『名前は……?』
『あ…春華です…瀬八木春華…。あの……貴方は?』
『…俺は…暗紅…。春華と…呼んで良いか?』
『……はい……。』
春華は何故か暗紅の事が恐くなかった。それどころか何処かで会った様な気がした。
『あの……暗紅さん?』
『どうした?』
『前に会った事ありません?』
『…いや…。』
『そうですか……』
がっかりしながら春華は気になったあの黒いモノについて聞いてみた。
『私を追い掛けて来てたアレはなんですか?』
『アレは…『人の大罪を吸いきった悪魔の魂だよ!』
『…えっ?…』
春華が声がした方を振り向くと外はねの灰色かかった髪にファー付きの黒ジャケットを着崩して白いタンクトップと
膝丈より長めのズボン、そしてごついブーツを纏った不機嫌そうな可愛い系の15才位の少年と、
栗色の長髪を後ろで束ねて眼鏡をかけたスラッとした黒いコートを纏った見た目暗紅と同じ位の美形な優しい目をした女性に間違えそうになる青年が歩いてくる。
声の質からして外はね黒髪の少年が答えたようだ。
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