502人が本棚に入れています
本棚に追加
/274ページ
偶然ってのは全くもって恐ろしいもんだ。
例えば、Aという人物とBという人物が、ゲームをすることになったとしよう。
Aがコインを上に投げ、Bが裏表を言い当てる。正解すれば、Bの勝ち。逆に当てられなければAの勝ちという、至極単純なものだ。
このゲームを十回行うとする。
この時、もちろんBはより多く正解することを望むだろう。
しかし、十回とも当てられるかもしれなければ、十回とも外すことだってあるだろう。
その確率を操作することはできない。もしできたなら、そいつは確実に富も名誉も得ることができる。
オレには、もちろんそんな力はない。
だが…………。
オレは手元の紙を見つめる。
【日朝学園 合否結果通知書】
合否結果 〝合格〟
最初のコメントを投稿しよう!