プロローグ

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偶然ってのは全くもって恐ろしいもんだ。 例えば、Aという人物とBという人物が、ゲームをすることになったとしよう。 Aがコインを上に投げ、Bが裏表を言い当てる。正解すれば、Bの勝ち。逆に当てられなければAの勝ちという、至極単純なものだ。 このゲームを十回行うとする。 この時、もちろんBはより多く正解することを望むだろう。 しかし、十回とも当てられるかもしれなければ、十回とも外すことだってあるだろう。 その確率を操作することはできない。もしできたなら、そいつは確実に富も名誉も得ることができる。 オレには、もちろんそんな力はない。 だが…………。 オレは手元の紙を見つめる。 【日朝学園 合否結果通知書】 合否結果 〝合格〟
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