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眼を覚ますと、わたしは病院のベッドにいたんだ。 二日酔いの何倍も不快な目覚めだった。 むせることもできないほど息苦しく、激しい頭痛と吐き気を感じたから──だけじゃない。 濁った視界の中に、とてつもなく恐ろしい眼が浮かんで見えたからだ。 ジッと見つめてくるその眼から逃げるように、わたしは夢中で体を起こした。 肩で息をしていて、ひどく汗をかいていた。
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