2人が本棚に入れています
本棚に追加
無自覚殺涙
「お前はそーゆーとこが
可愛くねぇな、やっぱ。
女は泣いてナンボだよ。」
そう笑って無邪気に
私の真ん中に
どこまでも透明な刃物を
突き立てた君。
「五月蝿いほっとけ馬鹿。」
どうにもなんない位に
痛む胸をセーラー服の上から
滲み出る朱なんて
見えるわけもない
有るわけもないのに
君に見られないように
ぎゅって握り締めた。
さっきからずーっと
鼻の奥がツンってしてる
でも、いざ
じゃあ君の理想通り
泣いてあげるよ馬鹿野郎。
泣こうとすると
悔しさばっかが募って
泣けない。
きっと私のナミダは
君に殺されちゃったの。
最初のコメントを投稿しよう!