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然はこの世の終わりのような顔をしている。
「……」
今日はテストの最終日である。
前の2日からのストレスがついに変な方向に行っている。
綾音に強引に引っ張られながら、学校には来るようになったが、授業などほとんど聞いていない。
キーンコーンカーンコーン――
『やっと終わったぁ』
こんな声が教室中に響く中、然は固まっている。
「お疲れ様でしたぁ!ありゃ…」
「……なに?」
明らかにテンションが低い。
「いや、一緒に帰ろうと思って…」
「あぁ、…うん」
いつにもまして無表情だが、なんとか帰路についた。
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