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「何ゆえテストがあるんだ?」
「まぁ、しょうがないじゃないですか」
テンションは大分戻っている。
「あと、何で敬語?」
「んと、初対面の名残で」
「何かやだ、タメ語にして」
「はい。」
「いやそれっ!」
他愛もない会話が続いていた。
「あっ」
思い出したように綾音が言う。
「何?」
「来週の日曜日に肝試しがあるんだった」
「ほぅ」
「怖いから、然さん一緒に来てね?」
「いや」
即答で返す。
「何で?」
「遊び半分でそんなことしたら、ろくなことにならん」
「いいじゃんっ。そこは心霊写真がよく写るって言うし、怖いんだもん」
「お前、前の一件でまだ懲りないか?」
その瞬間、肩を掴まれ
「解決してって言ってんの!」
声色も変わっている。
こいつの本性まさか…
と思いながらも、専門分野だけに行かざるを得なくなってしまった。
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