集結

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                「ポワトーか。貴様、見たところ外に出ていたようだがどうしてジル・ド・レが取り込み中だと分かる?」  「御主人様はいつもこの時分は御取り込み中です故。」  アランソン公に問い質された執事はそう答えた。  「取り込み中であろうと関係ない。ジル・ド・レに会わせろ。奴の従兄ラ・トレムイユの書状も持参してきた。早くジル・ド・レに会わせるんだ!」  アランソン公は懐から1枚の書状を取出しポワトーにそう言い放った。  「御主人様はもうラ・トレムイユ様とは関わられておりません。そのような御方の書状など何の意味も成しません。どうぞ御引き取り下さいませ。」  ポワトーは書状を取り上げ破り捨てながら言った。
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