光の国の城

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「はぁーはっはぁー!!」 空から笑い声が降ってくる。 「「!?」」 ばっ!と上を見上げると、赤い何かが落ちてきていた。よく見ると、それはわずかに火の粉を散らしている。 焼身+飛び降り自殺!? という冗談はこれくらいにしておいて。 「ようこそ!いらっしゃい! 歓迎の言葉は色々あるけどとりあえずウェルカムって気持ちは誰にも負けないんだぜ! 待ってたんだよ、君のこと!正直、君が誰だか分かんないけど! まぁ今時、誰か知らなくても歓迎できるくらいの心の広さが大切だよね! そうそう、申し遅れました! 俺様、光の城の城主 炎を纏う不死鳥フェニ(ry ぐげぶっ!!」 地面に激突したああああ!! 「(なっ…何だこいつ)」 「相変わらずだね……」 ヒューマンがドン引きする後ろでフェアリーが呆れた顔をした。 「う……うおお……、まさかこんな大失態を……。 すまない新人くん、こんなに不甲斐ない俺様だけども、どうか見限りはしないでくれ…! この世の全てはみな必死に生きているんだ。その中には俺様のように失態を冒してしまうものも間違いなくいる。ていうかむしろ今の俺様が、そう! しかしそれさえも受け入れる心の広さが大切だよね。他人の失敗を笑うことなく真摯に向き合い応援する。 それが我々のあるべき姿だと俺様は思うわけよ! と、まぁ色々と俺様の意見を並べ立てたわけだけどそれを踏まえた上で俺様を地面から引っこ抜いてはくれないか!?」 うん……刺さってるもんね……。
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