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どうしてこんな奴が私のすぐ下の順位なんだ。相変わらずあの王の考えていることは分からない。
戦闘力重視とはいえ性格や人付き合いも評価に入れるべきだろう。
「失礼な。俺だって普通だよ?」
「心を読まないでくれる?
いい加減殴るわよ」
「……ラミア、何言ってんの?」
「は?」
ぽかんとして、立ち止まった男を見る。
「俺を誰だと思ってる?」
男の紅眼がすっと細められる。
一瞬で近付いてきた男に片手を取られ腰を抱かれる。
そして、耳元でいつもより低い声で囁いた。
「他人の心に踏み込んでそいつの全てを見るインキュバスだよ?
俺に対して心を読むな、なんて不可能。……ね?」
「……っ」
ガンッ!!
「痛った!」
「調子乗ってんじゃないわよ!!」
とりあえずムカついたので足をヒールで踏んでおいた。
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