クエスト

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低い地鳴りを起こしながら ゆっくりと着地する。 ドラゴンの背から飛び降りると 光と共に二足型になった。 「家は、もう少し奥に行ったところだ。 この辺りは光の国の中でも 特に大人しい地域だから、 遠慮なく周りの誰かに頼るといい」 家を目指して歩き出す。 どこかから小鳥のような声も聞こえた。 「近くにはどんな幻獣が?」 「ブラウニーとか、 サイクロプスとか、 職人が多いな。 運が良ければ ヒポグリフにも会えるかもしれん」 「職人が多いなら 色々作ってもらえるかもね!」 フェアリーがふわふわと飛び回る。 元気だなぁ。 「そのヒポグリフっていう幻獣は なかなか会えないんですか?」 「ああ。 俺様も滅多に会えん。 どこに住んでいるのやら」 「へー…」 肩を竦めたフェニックスを横目に ヒポグリフという存在に 興味を持ち始めた。 「フェニックス。 着いたぞ」 ヨルムンガンドが 先の方を指差す。 そこには、こぢんまりとした 木造の家が立っていた。
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