サラヴィーン

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「えっ…戦争?」 平和な景色に似合わない 物騒な単語が出た。 「うん。 昔は小さな喧嘩で 済んでたんだけど、 今では両方とも権力持って。 遂に国同士って感じなんだ」 「それは…大丈夫なの?」 「大丈夫じゃないよ。 わたし達も いつ巻き込まれるか 分かんないんだから」 森に降り注ぐ日光。 光のすじとなって 木々の間から漏れ出している。 こんなに綺麗な世界なのに……、 二人…二国の争いが 世界中を巻き込もうとしている。 難しい顔をして 悩み始めたヒューマンに フェアリーが微笑んだ。 「ごめんね、こんな話して。 光の国のお城に行こう。 ヒューマンの家、探さないと」 差し伸べられた手と フェアリーの顔を 交互に見ながら、 彼女の手を取った。
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