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「掃除用具、借りてくるね！」
そう言ってフェアリーが
どこかへ飛び立つ。
えっ、ちょっと待って。
僕、一人だとまだ不安なんだけど。
周り大人しかいないとか
どんなプレッシャー？
「フェアリーが
行ってくれている間に
まずは家具を全て外に出すか。
手伝え、ヨルムンガンド」
「断る」
「何で！？」
あっちはあっちで
何かコントやってるし……。
だが、何もしない訳にはいかない。
ドラゴンに頼んで
家具の運び出しを手伝ってもらった。
「次そっち持って」
「はいはい」
何だ、フェニックスと
ヨルムンガンドも
ちゃんとやってくれてる。
フェアリーが戻ってくるころには
ほぼ全ての家具を
外に出すことができた。
というか、ドラゴンの
頑張りようが凄かった。
本棚くらいなら
平気で一人で運ぶ。
結構重いはずなのになぁ。
「お疲れ様！」
「フェアリーおかえり！」
「ただいま！
色々借りてこれたよ！」
手に抱えたホウキやブラシ、
少し錆びたバケツには
雑巾やたわし、
洗濯板まで入っていた。
「重かったろうに。
助かったぞ、フェアリー」
「そんなに重くないよ。
さぁ、掃除なんて
すぐ終わらせよう！」
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