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丘に到着するころには
ネレイドの足も
歩くのに慣れてきたらしく、
スピードも始めより
幾分早くなっていた。
「ネレイド。もう少しだよ」
「了解」
丘を上って家が見えてくる。
何か…掃除してくれてる人の色
派手だなぁ……。
「……ヒューマン、
ちょっとストップ」
「?」
ネレイドが足を止めて、
ヒューマンを呼び止めた。
何だろう、あと少しなのに。
「オレの目が間違ってなければ、
『王と側近がいる』?」
王と側近?
あ、フェニックスさんと
ヨルムンガンドさんか。
「うん、いるよ」
「何で!?」
「何でって……、
手伝ってくれるって言ったから」
間違ってないよね?
うん、確かそんな感じの
流れだったはず。
「お前…っ、
どんなコネ持ってんだよ!」
「何か言い方悪くないかなぁ?
純粋に手伝ってくれてるだけだよ」
「そっか…、
これがカリスマの言い分か……」
「何それ…?」
何となく意気消沈したネレイドが
ふらふらと歩き出した。
大丈夫かな?
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