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「さて、大体の掃除は終わったな」
ヨルムンガンドがぱんぱんっと手を叩く。
その「掃除」にはフェニックスも含まれるんだろうか。何か魂抜けかけてる。
「後は除菌のためにしばらく天日干しだな。
今のうちに生活用品でも買いに行くか」
空にはためくカーテンを見上げてヨルムンガンドが提案する。
確かに待ちぼうけは疲れるけど。
「盗まれたりしません?」
「するわけないだろう。闇の国じゃあるまいし」
「闇の国は盗まれたりするんだ……」
「まぁ向こうは荒んでるからな。
それで、どうするんだ?心配なら私が番をしているが」
「あー…、えっと、頼んでもいいですか?」
「もちろん」
笑顔で答えてくれた彼に感謝して、ヨルムンガンドと気絶中のフェニックスを置いて、買い出しに向かうことにした。
フェアリーと荷物持ちにドラゴンを連れていく。
「じゃあ、待ってるからな。途中で転んだりするなよ?」
「しませんよ!子供扱いしないでください……」
「私からしたら子供だよ。すまんすまん、早く行ってこい」
「はい、行ってきます」
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