序章

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「神様。そろそろ本題に」 「はいはい」 何回目の会話だろうか遅いよ神。 「まぁーうち的にも君の存在を失うのはとうとい命だし。だから僕達は決めたんだよ。君を今元の世界に戻したら世界が崩壊するからね。でも、元の世界では無く。他の世界ならどうなるか」 俺は少し考えて、 「子供が生まれるのと一緒で特に矛盾は無いって事?」 「ま、そう言うこと。元の世界は君を知っている人が居るから、死んだ君が居たら矛盾が出来て世界が狂って最後は崩壊。逆に異世界の場合。君を知らない人だけだから。誰も君がどっから来てどこに居たかなんて君が偽れば矛盾なんて発生しない」 要するに、俺を知らない人だけの世界なら、誰も俺が一度死んだこと知らないし生き返った事を知らないなら誰もおかしいと思わないから矛盾も狂いも無いってことかな? 矛盾は狂いを生んで、世界の歯車を狂わせてしまう事があるっていうこと。 「ふーん。じゃあ矛盾が生まれないように誰も俺の知らない世界に行かなくちゃいけないって事?」 「そう。パルセイションに行ってもらう」 パルセイション。日本語で鼓動。 「鼓動する世界。実際はアルカディア。僕達はパルセイションと呼んでいる」 神は日傘をマリアに渡すと俺に近付き。 「これ」 神は俺に何かを渡す。携帯電話だ。 「これは僕に対して唯一の連絡方法。何かあったら掛けてみて」 神は俺に携帯を渡すと、一歩さがって、 「君にチート能力をあげるよ、反則級の力をね」 神はニヤリと笑う。 「具体的にどんな能力だ?」 「そうだね。不老不死と想像創造という能力だね。詳しい能力は自分でみつけてくれ。あ、魔力は無限だから、魔力はかる時は少し抑えた方が良いよ」 「うん。わかった」 神はニコッと笑い 「それじゃあ送るね。また会えたらまた会おう。さよなら」 「ああ」 そう言った瞬間。神はマリアから日傘をとり、それを下から上に振り上げた。 最後に見えた景色は急降下して行くなかで、神とマリアが見えた。
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