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私立滝川高校。
都内ではそこそこ進学率のいい学校である。
俺は滝川高校の数少ない不良生徒だ。
「ねぇ聞いた?3-Dの伊藤弘斗君、まだ学校に来てるんだって」
「勉強しないのに学校来る意味あるのかね~?」
「やだっ!!聞こえちゃうよ!!!」
クラスの女子達が俺の方を見ながらコソコソ話す。
毎度の事ながら…むかつく。
俺は自分の前の机を蹴りあげた。
女子共がキャっと小さく叫んだ。
うぜぇ…。
俺が舌打ちをして女子を睨みつけていると、親友の悠が教室に入ってきた。
「よ!弘斗!相変わらず良い面構えしてんな」
「…ほっとけ」
親友の松本悠。
スポーツ万能だが勉強は出来ない。だがルックスは満点。
悠みたいなヤツが俺なんかとつるんでるのは少し不思議だ。
「廊下の窓壊れてたぞ?アレ、お前か?」
「………先輩が喧嘩吹っかけて来たから買っただけだよ」
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