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俺は鼻でフっと笑うと「わけわかんね」と言って屋上に向かった。
後ろで悠が俺の名前を呼んでたが無視して歩く速度を速めた。
屋上は好きだ。
特に風が吹いてる晴れの日。
屋上に居る間だけは煙草の吸う量も減る。
ていうか吸わない。
いい思いしてんのに煙草の煙りで台なしなんて真っ平だからな。
煙草を吸うときは現実の悪夢から逃れる時だ。
俺はいつものように仰向けに目を閉じると、太陽の光が気持ち良くて眠りについた。
━生きてる
これ以上の幸せはある?
だから諦めないで
泣いていいから
怒っていいから
もがいて生きて━
歌が聞こえる。
優しい…優しい声。
赤ん坊をあやす様な。
俺の全てを受け入れてくれるような…。
子守唄ってこんな感じなんだな。
心地いい声…。
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