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夢なら覚めたくない、と思った。
今は俺だけの歌。
俺をけなす声でもなくて…
俺を殺す声でもない…
俺は自分を真っ黒に染めちまった。
周りの声も、悪口も…全部自分が招いたことだとはわかってるんだ。
だけど…俺は落ちすぎた。
ヤクにも手を出した。
スリもした。
世の中のクズになっちまったんだ。
『━なんで弘斗はそんなに落ちぶれちゃったの?』
お袋の言葉が頭にこだまする。
━んなの…俺が聞きてぇよ…
だけど自分を悪と認めたら俺はぺちゃんこに踏まれる。
そんなことわかってるから…。
だから俺は絶対、俺を辞めない。
あと少しだけ…
名も知らぬ女の子に言いつづけた。
あと少しだけ…。
キミの声を聞かせて。
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