すれ違い

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屋上に行くと綺麗な男の子がいた。 金髪が太陽の光を浴びてキラキラしてる。 まるで天使のようだ。 瞳を閉じて小さな寝息をたてていた。 少女は少年の横に腰掛けると小さな声で歌を歌う。 少女が歌っていると横の少年が寝返りをうち、小さく微笑む。 少女の微笑んだ寝顔が見たくて少女はしばらく歌い続けた。 風が頬を優しく撫でる。 すると後ろから屋上を階段を駆け上がる音が聞こえた。 「ちひろちゃん!?」 「あ…はい」 保健室の先生が腕を強く引っ張る。 「第二特別学級から出ちゃ駄目だって言ったわよね?」 少女は俯き首をコクンと下ろす。 「……伊藤弘斗君じゃない。恋人なの?」 「ち、違います…今…あの…初めて会ったんです」 すると先生は「そう…」と行って少女をつれて教室に向かった。 少女は隙を見て、少年の手元に飴玉を置く。 「歌…聞いてくれてありがとう」 少女は寂しそうに微笑むと先生の背中を追った。
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