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私の目の前に立っていたのは、
小さくて、個性派なおしゃれさんという感じの可愛い女の子だった。
「えっとぉ、
こちらがチャッキー
んで、こちらが同じバイトのさっちゃん♪
よろしくね♪♪」
お互い軽く挨拶を交わした後、美咲ちゃんの部屋に入り
チャッキーが持ってきた雑誌Zipperをダラダラと開きだし、
私もなんとなく一緒に覗いてるフリをしながら、盛り上がる2人を眺めていた---。
「そういやさぁ、○○高のシノラーヤバくない!?」
「アイツ『なんとかですぅ♪』とか言ってさぁ
完璧篠原と○えになりきっててマジキモいしww」
2人は当時全盛期だったシノラーになりきってるという
ある女子高生の話で盛り上がっていた。
「あ、そうだ♪
さっちゃんパー券いらない!?」
「…え?」
「なんかさぁダイゴって奴にちょ~いっぱい貰っちゃってさぁ(笑)」
「いやぁ…
私はそういうのちょっと……。」
「ふ~ん…。
ねぇ、さっちゃんてどんな音楽聴くの?」
チャッキーは私には全く興味を示す素振りもなく
Zipperの次は美咲ちゃんの部屋にあったストニューに手を伸ばし、またペラペラと捲っていた。
音楽…
私はあんまり詳しくないけど…
「CharaとかUAとか…
あとはね、MISIA!!」
「へぇ、そうなんだ。Charaねぇ…。」
私なりにはとっておきの音楽だったから…
美咲ちゃんの興味を引けず、なんだか悔しかった。
「さっちゃんさぁモー娘。とかは聴かない?」
…え?
私はちょっとキョトンとしてしまった…。
なんだか勝手な先入観だけど美咲ちゃんならば
私の知らないようなもっとおしゃれな音楽でも聴いてるのかと思っていたから…。
「私…
モー娘。は聴かないかなぁ…。」
「じゃあ聴いてみない?」
それから美咲ちゃんはモー○ング娘。のビデオを付けて
チャッキーと2人でベッドの上ではしゃぎながら振り付けの真似をしていた。
そして私はまた、楽しそうな2人を眺めていた---。
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